バッドエンドかハッピーエンドか
児童文学作品の中でも有名でアニメ化された影響もあり、日本では誰もが知っている程の人気がある
「フランダースの犬」ですが、この物語の最後では、少年ネロと犬のパトラッシュが聖堂の中で天使と
一緒に天国へと旅立つことになり、そのシーンは実に泣けるものとなっていますが、舞台のベルギー
では相当な不人気ぶりで「15歳の少年がただただ死んでいくダメな物語だ」という扱いで、教育上
宜しくないとされています。
それ以前に、この物語の舞台となっていながらもベルギーでは名作でもなければ有名作品にもなって
いません。
ベルギーには記念碑やネロとパトラッシュの銅像が設置されているのですが、実は日本人観光客からの
問い合わせが相当多かったためにわざわざ設置して頂いたものなのです。
また、この原作はアメリカでも出版されていますが、出版社側が「こんなにも悲しく悲惨な終わり方
ではダメだ」ということで、ネロとパトラッシュは聖堂で亡くならずネロの父親が名乗り出てきて、
みんな一緒に幸せに暮らしていくというハッピーエンドに変更されているのです。
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