悲惨な人生となった力石徹
ボクシングをテーマにしたスポーツマンガ「あしたのジョー」で、主人公である矢吹丈のライバル
として登場するのが力石徹ですが、力石は丈と戦うためにウエルター級の66kg→フェザー級の57kg→
バンタム級の53kgまで、13kg以上も減量したのです。
この減量は、ほとんど脂肪が無いボクサーにしたら命取りになりかねず、実際力石はそれが一因となり、
丈との対戦の後に亡くなってしまいます。
あくまでもマンガの世界で架空の人物の話しなのですが、連載当時は力石の死を惜しむファンが相当
多かったこともあり、実際に葬儀・葬式が執り行われています。
このとんでもない減量に至った理由には、作画担当のちばてつや氏がボクシングをあまり理解していない
上、力石を大男に描いてしまい、「こんなに体格差があったらとても対戦できない」と原作者の高森朝雄
(梶原一騎)氏が慌てて過酷で非常識な減量ストーリーを作ったのです。
しかも梶原氏は、力石を重要キャラとしていなかったということで、1つの出来事が大変な事態の元となって
しまったのです。
コメント
高森氏には丈と力石が将来リングで戦う構想があったんだけど、ちば氏は少年院でだけ関わり合うボスキャラと思っていたから大男に描いたんだとか。高森氏は、原作には一切口を出させない代わり作画にも口出ししないポリシー持ってたけど、それが悪い方に出た事例。