戦争中は、敵の命を奪い、また兵隊を負傷させる事で、
兵力を弱める為に、あらゆる武器が使われました。
現在の紛争地帯を除き、
戦争後の今日でも地球上には1億個以上の
地雷が埋まっていると言われています。
その為、地雷の除去をしていても、間に合わず、
未だに命を落としたり、負傷する人達が後を
絶たないのが真実です。
そして、地雷がすぐそばに埋まっている所で、
生活している人達がいるのです。
1994年に山梨日立建機の雨宮 清社長は、
カンボジアの首都であるプノンペンに出向いています。
その時に、地雷の被害者達の実情を目の当たりにしたのを機に、
油圧シャベルを使った地雷除去機製造しようと
考えるようになりました。
そして、翌年には、社内にプロジェクトチームを設置しています。
カンボジアの人達の多くが農地を
復興させたいとの思いを知り、この意見を取り上げて、
地雷除去機の開発に4年以上も掛けて成功させています。
[important]シャベルの先端のアタッチメントをさまざまな
農機具に付け替えることで、地雷除去だけでなく、
農作業も可能なシャベルを開発しました。[/important]
日本政府のODAが2000年にカンボジアに2台納入をしています。
それを皮切りに、現在は9カ国で76台以上の地雷除去機が稼働しているというのです。
また、こだわりはアタッチメントに留まらず、
地雷が埋まっいる地域の物理的条件に合わせて、
1台ずつオーダーメイドで製造しているという配慮も
忘れていない所が凄いと思います。
このような、機械が活躍する場がなくなる事を願いつつ、
今後も更に世界中から地雷除去機を求める声は高まりそうです。
よく「戦争の傷跡」と言いますが、
まさにこの現状が言葉の通りである事。
そして、この地雷による被害者が多い事から、
何故、人間は戦争が「悪」だという事を
学習できない動物なのかと悲しくなります。
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