夜光塗料と言えば、代表的なものとして
多く使用されている時計を思い出されるでしょう。
他には、スプレー缶や部屋のインテリアに
使うシール等、色んな形でお店に並んでいますね。
その代表的な時計の夜光塗料は、日本の
「根本特殊化学」という会社で開発されたものです。
戦前から軍事用に使用していた、この会社は、
戦後になると、インドの革命家が来日した時に
乗っていたUボートに積まれていた夜光塗料を買い取りました。
これを基盤として、夜光塗料の製造を開始し、大手時計メーカーとの
取引先を発端に事業拡大に成功していきました。
ですが、当時の夜光塗料には放射能物質が
使用されてていた事がわかりました。
大手時計メーカーが、1991年に放射能物質の
全廃撤去を発表したことから、夜光塗料の
転換期を迎える事となりました。
会社は独自の研究のもと、3年の月日を掛けて、
「N夜光(ルミノーバ)」という名の製品開発に成功しました。
それは、従来より10倍もの明るさと長持ちするという
優れた製品で、あっという間に世界で8割ものシェアを保持しています。
米国で起きた同時多発テロ以降では、
避難誘導の案内板のほかに、様々な標識に使用されています。
今や世界中の公共機関において、
ライトグリーンの「N夜光」が使用され、
今日も世界の何処かで光を放っているに違いありません。
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